レミオロメンの 1stデビューアルバム。

とは言ってもM5"朝顔"とM11"追いかけっこ"をのぞき、全てインディーズ時代の曲、メジャーデビュー後の既発シングル曲とそのカップリング曲から なっている。
てな訳で、この頃までの彼等の総集編的なアルバム。
なのでインディーズ時代やシングルを持っている人には極めて物足りない。

しかし、彼等の書く楽曲は素晴らしい。
アルバム全体を通して平坦で地味な印象を受ける。
しかし和のテイストを持ったメロディラインや、
藤巻（Vo）の独特な声など素晴らしい要素が沢山ある。

中でも歌詞の素晴らしさには目を引く。
日常の１ページを切り取り、その中に鋭く核心をつく言葉を紛れ込ませる。
全ての曲の中に「はっ」とさせられるフレーズが盛り込まれている。
そういう細かいところにしっかりと気づいて欲しいと思いますね。

しっかり歌詞を理解しながら曲を聴けば、いつの間にか虜になっていることだろう。
聴けば聴くほどレミオロメンである。

ランクヘッドの メジャーデビューアルバム。
インディーズ時代にミニアルバムを一枚発売しているので、これが２枚目のアルバムとなってます。

決して上手いとは言えないものの素晴らしい説得力で歌い上げるヴォーカル、
そのバックで強烈な印象を放っているアクの強いギター、終始地を這うようにうねるベース、ドラムは普通。
とバンドサウンドの方も、この時点でかなり完成されているのではないでしょうか。

しかしこのバンドの一番の魅力は、歌詞ですね。

「負け犬でもいいから逃げ出したい　強くはなれないよ　疲れてしまったよ」 （冬の朝）

「誰の心にも触れないで　透明なように生きることが　怖くない日なんてな かったよ　迷わない日なんて無かったよ」（白い声）

このように人間の弱さ、孤独、寂しさといったネガティブな部分を強く打ち出しながらも、

「僕は何かを確実に失いながら　それでも何かに向ながら生きて行くんだ」 （夜行バス）

「誰かが迷わずに歩いた百キロよりも　君が迷いながら歩き出すその一歩は　 どんなにか意味があるに違いない」（三月）

迷い苦しみながらも、そこから這い上がり前へ進もうとする力強い歌詞に素直に共感してしまいます。
歌を聴くうえで「歌詞」に重点を置いている人は、必聴です！

個人的にM5”夜行バス”は超名曲です。